今年のぼくはオトナだな。

前にも書いたけれど大月までは基本的に「アップ&アップ」の道のりだ。

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大月駅前到着時点でうちからはほぼ 100km。すごく大雑把に言えば、ずっと登り続けるようなイメージがある。おまけに大垂水を超えて湖岸を走るあたりはフロントもインナー&アウターの切り替えが必要で、走りにちょっと気を使う意味もある。

で、ぼくが想定したルートはこれを大月まで行って、そこから富士道に入って道坂峠を越える。越えればそこは道志みちで、あとはまっすぐ一宮あたりに帰ってくるばかり。

ところが。

これまた昨日書いたけれど、どうやら連れが絶不調だった。とくに大垂水峠を越えてしばらく走り、山梨県に入ったあたりで最悪の状態になる。5km進む度にしばらく立ち止まってまたないと連れが視界に入ってこないような状況(速度は20km/h〜25km/hくらいしか出してない)。

大月でついに尋ねてみた。「あのさ。大月を過ぎたらあとは道坂峠。道坂峠を越えてしまうとあとは道志を自走する以外に帰る方法はないが良いのか?」。

ここで尋ねるのがオトナだよなあ(苦笑)。前は夜になることがわかっていても峠を越えて、二人して恐怖体験を味わったりしたもの。

top of a pass with my bikeただなあ。ぼくの場合、目に見えそうなオーラを発散してる。

君さ。わかってるよね。俺、そろそろ200km走りたいんだよ。おまけにさ。これ、新春初ライドだよね。もうだめとか言ったら俺がどういう気持になるかわかってるよね。そういうことを全部踏まえて君に尋ねるんだが、ここからまだ走れるかい?」。

いつも殴られたり蹴られたり、あるいは「今日もこんな距離しか走れなかったのか」という発言で*ちょっとは*申し訳ない気持ちを持っている連れ。「もう走れません」とはなかなか言えなかったようだ(笑)。

彼女の返事は「頑張ります」と。

まあ頑張ってもらってもねえ。5km走る度に立ち止まるんじゃあこっちも辛い。ただ、この日も大垂水峠は元気いっぱいに走ってはくれた。ぼくたちはどちらかと言えば平地よりも山道の方が走りやすいみたい。

たぶん山道だと「辛いよ辛いよ」と言いつつ最低速度でちんたら走れば良いからなんだろう。平地だと足に余力がある分、ペースが掴みにくかったりするようだ^^。

そこんとこに最後の望みをもって、道坂峠に入ればなんとかなるんじゃないかなと思って大月駅をスルー。富士みちに入って峠を目指した。

ところは今度は3km進む毎に彼女の姿が視界から消える。富士みちもまあ登りと言えば登りなんだけど、3kmで視界から消えるってのは尋常じゃない。ついに立ち止まって告げた。「ちょっと無理なように思えますよ」。

彼女は僕の激怒を予想して(?)目に涙を浮かべつつ「峠まではあと何キロですか」と。いや、そういう問題じゃないんだよな。一昨年の記憶ではあるけれど、「刈場坂よりきつい」と書いてる。おまけに道志も下り基調とは言え登りがないわけじゃない。3km進んで視界から消えるようじゃあ道志の山道で日が暮れる。

ここでぼくは撤退を完全決意。この撤退の決意がオトナっぽいじゃん(笑)。

まあちょっとさ。「君は大月で待ってなさい。あとでピックアップするから」とか言って、あとから「ごめ〜ん。間違えて道志で帰っちゃった」なんて超子どもっぽい仕打ちも考えはしたんだけどさ(笑)。

ま。実際年寄りだしさ。ここで撤退するオトナの判断で貸しを作っておけば、いつか念願の「気がつけば糸魚川」を決行するときにきっと彼女は頑張ってくれるでしょう。「あのときは俺が譲ったよね」と。

ふ。やっぱりオトナらしい陰険な計算も働いているわけです^^。

最後に。「帰りが気になるなら往路を道志みちにすればよかったじゃん」って話もあるにはある。ただね〜。往路の道志はもうなんども走ったんですよねえ。道志に昆虫展(これは超つまらなかった)を見に行ったときに経験した「道志の下り」をまた体験したい思いもあるし。

ま、またこのルートを走る機会もあることでしょう。

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