『ヒルクライマー』(高千穂遙)読了

有名な作家だけど、作品は初めて読んだ。

レース系の小説だと他には『サクリファイス』や『銀輪の覇者』かな。『サクリファイス』は「サクリファイス」という言葉に縛られすぎて滑稽になってしまった印象を持った。『銀輪の覇者』は大時代に過ぎてやや説得力に欠けたかなあ。

有名な自転車小説にそんな印象を持つ中、「ヒルクライマー」は大げさすぎずにわりと面白く読むことができた。

ただなんというか。恋愛部分はいらないな。恋愛はあっても良いのかもしれないけど、ホテルでの描写はいらない。その分、恋愛関係に入る二人の存在が軽く思えてしまって、大団円に結びつくストーリーが嘘くさく感じる。

かつて爆風スランプが唄ったように「ごらんよ幸せな恋人たち。いつかはきっと別れるさ」(がんばれ、タカハシ! )というのがたいていの場合の真実なわけだし。

にほんブログ村 自転車ブログへ

ヒルクライマー
ヒルクライマー
posted with amazlet at 09.08.13
高千穂 遙
小学館
売り上げランキング: 746
おすすめ度の平均: 4.0
5 乗っているからこそ書けるリアリティ
3 SBな物語